ついに足場解体!【古民家再生in三重県多気町 第14回】

こんにちは!長手です。三重県多気町の古民家再生は、ついに足場解体を迎えました!

薪ストーブのための煙突は足場解体前に取り付けておきました。正面1階部分の塗装は足場解体後でも可能ですので後日施工予定です。

足場がなくなると完成が近づいてきたな!と思いますね。

しかし!大工さんも外部優先で進めていたので内部工事はまだまだこれからも進んでいきます。

また次回もお楽しみに!

屋根葺き工事!【古民家再生in三重県多気町 第10回】

こんにちは!長手です。三重県多気町の古民家再生工事、屋根葺き工事が進んでいます!

前々回ブログで、屋根が古民家再生の重要ポイントであることお伝えしました。ルーフィングを貼った後の工事の進みをお伝えしていきます。

元々の瓦屋根は土で葺かれていましたが、葺きなおす際には土は使用しません。瓦桟という桟を打って、それに瓦を1枚ずつ釘で留めていく工法になります。

瓦桟は樹脂製で耐久性に優れます。錆びにくいステンレスの釘で留めていきます。

瓦桟の施工が終わると瓦本体の施工に入っていきます。施工するのはいぶし瓦です。瓦を焼く際に蒸し焼きのようにする燻化(くんか)という工程があり、燻(いぶ)し瓦というそう。きれいな薄い灰色が特徴です。

瓦を屋根に揚げるのに、ハシゴタイプの荷揚げ機を使います。
4枚ずつ束ねられた瓦が整然と並びます。荷揚げ機を使うとはいえ、量が多いので一苦労です。

瓦工事は葺き始めると一気に進んでいきます。1枚1枚ステンレス釘で瓦桟に瓦を留めていきます。

平面部分の瓦が葺き終わると棟廻りの仕事になります。棟だけは土を使って積んでいきます。

土を入れる特徴的なバケツです。
最近は土を扱う建材屋さんが少なくなりました。スサといわれる藁が入っていて粘りが強く、瓦によく密着します。
棟を積む際に鬼瓦を取り付けていきます。
家紋がわかるお施主様には鬼瓦に家紋を入れてもらいます。家紋の部分はワイヤーを通して鬼瓦の内側で縛って留めます。

棟を積み終わったら、左官屋さんに漆喰を詰めてもらって屋根工事終了になります。

葺く直す前の古民家らしい、色ムラのでたいぶし瓦の屋根も味がありますが、まっさらの美しい灰色の屋根も良いですね! 下地の合板やルーフィングもしっかりした屋根はこれから数十年にわたって古民家を守ってくれます。 瓦屋根くん!これからよろしく!頼んだよ!そんな気分ですね。

まだまだ古民家再生は進んでいきます。次回は外壁工事の様子をご紹介いたします。お楽しみに!

瓦めくり・屋根下地工事【古民家再生in三重県多気町 第8回】

こんにちは!長手です!今回は屋根葺き替え工事をご紹介します。

建物を長持ちさせるために大切なことは ①雨漏りをさせない! ②シロアリに食べさせない! の2つが最重要だと思っています。今までたくさんの古民家、古家を見てきましたが、雨漏りしている建物は劣化が10倍早く進む感覚です。木材は水分があると腐朽菌やシロアリが発生しやすくなるからです。

ですから建物防水の要の屋根は古民家再生の重要ポイントになるのです!

古民家の瓦屋根は土葺きで葺かれています。文字通り、瓦の下に土を敷いています。現在はほとんど使われない工法ですが ①日射による熱を伝えにくくする ②多少の浸水であれば土が吸収して雨漏りにならない ③土で高さを調整することで下地のムラを目立たなくすることができる 等メリットがあります。 しかし、土がかなりの重量なので、耐震上は不利になります。

屋根めくりは①瓦 ②土 ③杉皮 の順でめくっていきます。めくる最中は土埃がしてしまうので、近隣の方にお声掛け必須です。

瓦、土、杉皮をめくると通称バラ板といわれるような横桟が出てきます。踏むと割れてしまいそうな板ですが、これで土と瓦の重量を支えていたと思うと不思議ですね!垂木は傷んでいるところだけ交換して、この上に合板でしっかりとした下地を作っていきます。

合板の上にアスファルトルーフィングを貼ります。ここまでくれば雨が降っても大丈夫です。

屋根葺き替えは天気予報とにらめっこ。ルーフィングを貼るまでは全力疾走で駆け抜けます!(雨が降るときは厚手のブルーシートで養生します)

まだまだ屋根工事は進んでいきますが、それはまた後日ご紹介します。次回をお楽しみに!